八重山の星に纏わる伝説

波照間島

先ず波照間島で昔から生活と深く関わってきた星に付いて,私が聞いた範囲で紹介したいと思います。
それはムルブスィタタスィブスィユツァスゥブスィウトナブスィぺーブスィビタコリブスィスカマブスィです。

ムルブスィ
ムルブスィ
と言うのは群れている星の意味で,昴(プレイアデス星団,M45)の事を言います。
八重山の各島々や村にはこの
ムルブスィ(ブルブシ)を観察をする星見石があります。
波照間島でもかつて芝生に囲まれた星見所があった様ですが,
残念ながら壊されて仕舞った様です。
集落のオガン(=お宮)の司(神女)や古老がその場所に集まって,
農事と深く関わる神事の日取りを決めたと聞いています。

ムルブスィは11月の初め頃,東の空に夕方見えてきます。
1日1日高く見えてきて,2月の夕方にはほぼ真上に見え,5月上順には西の空低く見えます。
このムルブスィが夕方の空に見える半年余りの期間に,八重山地方では穀物の栽培が行われます。
ムルブスィが夕方見え始める11月の頃,小降りの雨があります。
その雨を見計らって,小粒の麦の種が蒔かれたと聞いて居ります。
大降りの雨では流れてしまう小麦の種まきにとって都合のいい雨なのです。
その農事の忙しくなる頃から,半年ほども断続的ながら続く神事も節祭りで皮切られます。
11月の頃の麦蒔きに始まって,
稲作や粟(あわ)・稗(ひえ)・シン=もち黍(きび)の種まきが順次行われた様です。
そしてムルブスィが夕方西の空,明るい内に沈む5月の頃,締めくくりの収穫が行われ,
6月の頃には日本で最も早い豊年祭で神事も締めくくられるのです。

5月ムルブスィが明るい内に沈んで見えなくなると,
中旬には日本で最も早い梅雨の時期になります。
夕方に見えていたムルブスィが明け方見えて来る様になるのが6月の下旬です。
その頃には梅雨が明けています。
要するにムルブスィが夕方にも明け方にも見えない時期が梅雨の時期なのです。
梅雨時,例え中休みで晴れたとしても,
その期間ムルブスィにはお目には掛かれないのです。

タタスィブスィ

ユツァスゥブスィ

ユツァスゥブスィ

ぺーブスィ

ビタコリブスィ

スカマブスィ


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