波照間の気温は年平均23℃程です。
一番寒い大寒の頃(1月末〜2月初め)に10℃を下回る事があります。
一番暑い大暑の頃(7月下旬から8月初め)で34℃台になります。
波照間島で35℃を超える事は先ずありません。
少なくとも私はその経験がありません。
よく教科書等で亜熱帯には四季が無い様に書かれる事がありますが,
決して1年中半袖で過ごせる様な常夏の島ではありません。
冬場の渡島には暮々も防寒にはお気を付け下さい。
ついでですが,
夏場は健康の為に肌を焼こうとは暮々もお考えにならない方が宜しいです。
日焼けで点滴を打つ観光客の話しを聞く度に,
その不健康を気の毒に思うのはそろそろ避けたいものです。
地球上で熱帯地方では貿易風が,温帯地方では偏西風が吹きます。
これは地球の自転と太陽熱によって起きる対流によって生じます。
この大量の空気が運ばれる地帯では同時に大量の水蒸気も運ばれます。
そのために,星々の光は陽炎(かげろう)と同じく揺らめき,
温帯地方の本土では太陽系以外の星は瞬いてしか見えません。
ところが貿易風と偏西風の間の亜熱帯地方の熱帯よりの地帯では,
夏場の7〜8月の頃は仰角5°以上の星が全く瞬かない事があります。
3月の季節風の強い時期でも上空の恒星が瞬かない事があります。
土星を600倍まで望遠鏡の倍率を上げても,
全く瞬かないで見える事があるのです。
教科書で「恒星は瞬き,惑星は瞬かない」と書かれるのは,
亜熱帯地方では一概に正確とは言えないのです。
星は晴れていない事には見えません。
そこで次に1年を通じた波照間島での雲の量の変化を示します。
次のデータは決して正確な数値に基づいたものではありませんが,
20年以上の星空との付き合いから私が感じた印象で描いてあります。

1月は大陸性高気圧の辺りに当たり雨は例え降らずとも曇り勝ちです。
2月の立春・雨水の頃は殆ど雨で,年によっては1日も晴れない事があります。
3月上旬は2月からの雨が続き二ンガチカジマーリ(陰暦2月の風回り)と呼ぶ嵐が吹きます。
「風回り」と言うの冬の北北東の風から春一番の南風へと東周りで向きが変わり,
更に西よりに変わり北北東の風に回る事をいいます。
啓蟄も過ぎた3月中旬になると三寒四温で徐々に暖かくなります。
ただ大陸性高気圧が張り出して来て晴れて来ると昼間は暖かくても明け方まだ冷えます。
この頃から黄砂が薄くかかり始めます。
3月暮れの1週間ほどは比較的晴れます。
深夜に南中する南十字が物凄くいい状態で撮影できたりします。
4月に入ると本土の菜種梅雨に当たる雨が降ります。
4月中旬には比較的晴れますが,
ただ北風では黄砂襲来の最盛期になりますし,
南風では十分温まっていない地温で湿気を大量に含んだ空気が冷やされて霧がかかります。
4月下旬は又雨の日が多くなります。
4月中には先ずいい天体写真を撮れるとは思わない方が良い。
5月のGWの頃はかなり晴れます。
ただ年によっては鯉昇りが青空に泳げないまま梅雨入りをする事があります。
梅雨入りは例年大体5月の8〜10日位になります。
1週間程雨気味の天気が続き,15日頃に梅雨の中休みが来ます。
21日頃の小満から6月5日頃の芒種迄は梅雨の本格的な時期になります(小満芒種の雨)。
芒種を過ぎると九州四国辺りが梅雨入りし,八重山はしばし青空を覗かす。
しかし夏至を半月後に控えた強力な太陽熱が,湿気をたっぷり含んだ大地をあぶり出し,
巨大な雷雲を湧き立たせ強いスコールで襲います。
でもにわか雨の後に雲間から星々が顔を覗かせます。
夏至の頃に強い南風で梅雨前線が押し上げられ,
関東以北でも梅雨入りをすると同じに,沖縄では梅雨明けする。
この強い南風を沖縄ではカーチバイ(夏至の南風)と呼ぶ。
やや湿気を含んだ風速10m近い風は曇り勝ちの天気と高波を招く。
7月に入るとこの嵐が一変して静かになる。
北回帰線に近い八重山の太陽は頭上から熱射を降り注がせ,昼間歩き回るのが困難な時期になる。
蚊も暑くてこの時期飛ばなくなる。
強力な日射は大地の水蒸気を急速に奪い,
弱い横風の中で上昇する水蒸気は勢い巨大な入道雲になり,
雷鳴と共に牛の角の片側だけを濡らすような局所的なにわか雨をあっちこっちで降らす。
そして徐々に大地の水分は,
より強い西表や石垣上空の入道雲に奪われるかのように少なくなり,
旱魃の兆候を見せ始める。
強力な太陽熱エネルギーは水蒸気に蓄積され,
7月中旬頃に台風を呼び込んだり,発生させたりする。
7月下旬は大暑を迎えて1年で最も暑い時期になり,鰻の旨さが有難くなる。
8月上旬猛烈な台風が来る事が多く,災害が多いが旱魃が解消される事もある。
8月中旬比較的晴天に恵まれ,ソーリン(祖霊祭=お盆)の準備がし易い。
8月下旬処暑を迎え明け方やや涼しくなるが,
蚊が舞い戻って来るので,扇風機をやや上に向けて二酸化炭素を吹き飛ばすと良い。
9月上旬台風が立て続けで襲来する。
台風が来ずとも秋雨前線で中旬まで雨天曇天が続く。
9月下旬やや晴れ間も出てきて中秋の名月が拝める事がある。
10月上旬大陸性高気圧から吹く最初の北風(ミーニシ=新北風)で涼しくなり,
その風で渡鳥サシバが濃紺の空高く舞う。
10月下旬から11月上旬の頃,
波照間でムルスネヌアミ(群星の雨)と呼ぶ小降りながら比較的まとまった雨が降る。
11月中旬比較的晴れる事が多い。
11月下旬から12月上旬,
波照間でタタスネヌアミ(オリオンの三つ星の雨)と呼ぶ雨が結構まとまって降る。
12月中旬下旬は大陸の高気圧の縁で曇り勝ちながら晴れる事もある。